そもそも基礎練とはなんぞや

二胡コラム

基礎、基礎、基礎、基礎、、、このコラムでも何かあるとそればかりを繰り返していますが、そもそも基礎練って何をやったらいいの?!

という方もいるのだろうなあ、、、と、ふと思いました。

そうですよね。
ボーイングとスケール(音階)=基礎練習なのだと、そういう認識をしているとしたら、合っているようで、合っていないというか、、、そんな感じです。

「やることリスト」ではなく、「その練習の根源(意味)」を把握しましょう。基礎練習の必須条件です。(もちろん、ひたすらに繰り返すことで得るものは少なくありません=無意味ではありません)

美しい音を出すために、
シンプルこそが最も効率的だという、身体と道具の物理」を、ボーイングとスケールで体現していく練習です。もちろん、座り方、構え方から。

ここを踏まえた上での基礎練習でないと、ボーイングとスケールをただ繰り返しているだけの無駄時間になってしまいます。もったいないですよね。

何のための基礎練習なのか、自分はどこに向かって練習をしているのか、まずはそこの確認からかもしれませんね。例えば「家での練習は、曲に入る前に必ず基礎練習をしています」という方がいるとします。すばらしい事のように思いますが、それが「練習」になるかどうかは、「あるべき奏法を理解し、その習得に意識を向けているかによります。メニューをこなすことを目的にしていると、こなしたことで終わってしまいます。中身がありません。


【スケールを美しく弾く】ことをマスターするのは、全く容易ではありません。音への意識が高ければ高いほど、永遠に取り組んでいく必須案件となります。ここが音に対する意識の差です。それぞれで度合いが全く異なりますが、上手くなりたい方は、音への意識を高めましょう。そこからです。

我流弾きで、ちゃちゃっと済ませるのは、全くもってよろしくありません。悪しきクセがつき、後々苦しめられることになります。
それでもいいという方もいるでしょうけれど、もっと上達したい、もっと美しい音を出したいと思った時に、そのクセが道を塞ぐことになります。そして気づき、落胆するのです。「ああ、私は基礎が全然できてないんだ!」と。


弦が振動して発音するという、おおもとの理に、興味を持ちましょう。
身体がどう動いているのか、日々の自分の動きに、興味を持ちましょう。
自然はどう在るのか、植物はどう育つのか、風の音や水の流れ、太陽と地球、そんなことにも興味を持ちましょう。

それらは、つまらないことではありません。
小難しくもありません。
大いに美しく、大いに満ちていく。安らぎの物理です。

哲学的になってしまいますが、物理と哲学は近いんですね。

とはいえ基礎練習は哲学ではありません。ひじょうに具体的です。
指導者それぞれで、こだわり抜いた奏法や、カリキュラムがあります。私もそうです。基礎はとことん、何度でも、レッスンが続く限り繰り返して指導しています。

「そう言われても、何をしていいのか分からない」「基礎練習のやり方やポイントを知りたい」という方は、ご自分の指導者に指南してもらってくださいね。あなたの演奏を一番知っている方です。的確に助言くださるでしょう。


基礎練習は形骸化しがちです。

「基礎」という言葉は、それだけで強いですからね、ボーイングもスケールも何回か弾くと、前述のように、とりあえず練習した気になってしまいます。こわいこわい。

スケールは、リズム・弓(連弓)・ポジション移動を含めて、様々なバリエーションで、訓練をしましょう。その時に、擦弦の発音に至る全てのこと(座り方や構え方など一式)をチェックしてください。

基礎なのだから、モノの本質へ還りましょう。

そういう視点でまいりましょう。
楽しくなりますよ。


あなたの二胡ライフがもっと楽しくなりますように♪

翠月淳
JUN MIZUKI