他の記事でも少し触れていますが、自分が何が苦手なのかを「知る」ことが、練習の大前提です。そこを意識せず、ただ弾いているだけの状態は、どうでしょう、練習といえるでしょうか? 流しているだけになっていたら収穫が少ないですよね。
上達のための練習をしたい場合は、練習の仕方ひとつで、結果はかなり変わるはずです。
どなたでも、簡単に、今日から、できます。
「通し練習」に逃げない!ことです。
「とりあえず頭から」をやめる。
「つっかかったら頭に戻る」をやめる。
「得意なフレーズばかり弾く」のをやめる。
なんとなく思い当たる節、きっとありますよね。
頭に戻って弾いても、つっかかったところは、弾けるようになりません。
地球が滅亡しても弾けません。
つっかかった箇所の練習をしましょう。
シンプルな話です。
通すことで練習した気になりますし、弾ける感覚は楽しいですもんね。そういうものです。
でも、上手くなりたいという気持ちがあるならば、思い切ってそこを変えてみましょうね。
「とりあえず通す」から入る練習は、今日から、やめる。(今日から!です)
そして、「部分練習」と「通し練習」は分けて考えてください。別物です。
それぞれが、それぞれに、意味を持つ練習です。
※通し練習は、今日のまとめ、ではありません。
「とりあえず通す」を捨てることで、次の扉が開きます。
その日の練習は、ここから、とりくんでください。
●ボーイングとスケール練習(必須)
●フレーズ練習(構成音・リズムなど様々なことに注意)
●必要な基礎練習に戻る
苦手なフレーズは、弾ける速度に落として、取り組んでみましょう。
全く弾けない部分だとしても、みじん切りすれば、最後は「一音ずつの組み合わせ」に全ての曲がなるわけですから、自宅練習でも弾けるはずです。
「きゃ~!(苦手箇所にきた~)(ここは飛ばしてレッスンで先生にやってもらおう~)」と目をつぶって、頭に逃げないでくださいね。みじん切り一音作戦は、最低限の練習としましょう。
そして、基礎練習です。
克服したいのならば、ボーイングとスケールに戻ってください。
キー(調)とポジションを確認して、「脳と指」の関係が、無意識に連携するまで、音階練習を様々なバリエーションで取り組んでください。
スピード、リズム、パターン、保留指、連弓(音の数)etc..
スケール練習には、練習に効果的なバリエーションがいくつもあります。指導者にきいて取り入れてください。
とにかく逃げない。一歩踏み込む。そこが大切です。
苦手フレーズの克服にはコツがあります。
おそらくご自身の演奏に、上手く弾けない理由となるクセがついていると思います。スピードに対応できないのだとしたら、重心の取り方、左手の構え方等、無駄が多くて反応が遅くなっていることもあるでしょう。正面から見ていると良く分かりますから、そこはご自分の指導者にきいてくださいね。
ボーイングとスケール(音階)は、常に練習です。注意深く、一音に集中して、練習してみてください。
皆さん、お忙しいです。練習時間は十分にとれません。
好きな部分を繰り返していると、それだけで時間がきてしまいます。結果として何もやっていないのと等しくなります。そのうち浦島太郎になります。
「とりあえず通し」を脱却したことで、未来が変わります。
一曲を仕上げることの大きさ(大変さ)が分かってきます。どんな簡単な曲であっても、仕上げるのは容易ではありません。
やがて、音楽の深さに感嘆するでしょう。その一歩を踏み出しましょう!
「通し練習」は、通しなりの、練習の仕方があります。
練習の最後に「今日のおさらいで(とりあえず)通してみる~」という意識で弾くのはやめましょう。通しは、楽曲のイメージを構築し、フレーズをつないで、全体で具現化する音楽表現の練習としましょう。それはそれで大変重要ですが、別の話になります。
今回のポイントは以上です。
皆さんの二胡ライフが、もっと楽しいものになりますように♪
翠月淳
みづきじゅん
