二胡の練習法~「通し練習」に逃げない!「とりあえず通す」をルーティン化しない

二胡コラム

他の記事でも少し触れていますが、自分が何が苦手なのかを「知る」ことが、練習の大前提です。そこを意識せず、ただ弾いているだけの状態は、どうでしょう、練習といえるでしょうか? 流しているだけになっていたら収穫が少ないですよね。

上達のための練習をしたい場合は、練習の仕方ひとつで、結果はかなり変わるはずです。

どなたでも、簡単に、今日から、できます。
「通し練習」に逃げない!ことです。

「とりあえず頭から」をやめる。
「弾けないところで、頭に戻る」の繰り返しをやめる。
+「得意なフレーズだけ弾く」のをやめる。

なんとなく思い当たる節、きっとありますよね。
通すことで、練習した気になりますし、楽しいですもんね。そういうものです。

でも、上手くなりたいという気持ちがあるならば、そこを変えてみましょうね。

「とりあえず通す」から入る練習は、今日から、やめる。(今日から!です)
そして、「部分練習」と「通し練習」は、分けて考えてください。
それぞれが、それぞれに、意味を持つ練習です。※通し練習は、今日のまとめ、ではありません。

「とりあえず通す」を捨てることで、次の扉が開きます。

その日の練習は、ここから、とりくんでください。
部分を取り出して練習
苦手なフレーズから取り組む
一つ一つの構成音を、美しい音で奏でる(仕上げる)という意識をもつ
必要な基礎練習に戻る

苦手な箇所は、弾けるまで細分化して、弾ける速度に落として、取り組んでみましょう。ボーイングとスケール(音階)は、常に練習です。注意深く、一音に集中して、練習してみてください。

皆さん、お忙しいです。練習時間は十分にとれません。
好きな部分を繰り返していると、それだけで時間がきてしまいます。結果として何もやっていないのと等しくなります。


「とりあえず通し」を脱却したことで、未来が変わります。
一曲を仕上げることの大きさ(大変さ)が分かってきます。どんな簡単な曲であっても、仕上げるのは容易ではありません。
やがて、音楽の深さに感嘆するでしょう。その一歩を踏み出しましょう!


「通し練習」は、通しなりの、練習の仕方があります。
練習の最後に「今日のおさらいで(とりあえず)通してみる~」という意識で弾くのはやめましょう。通しは、楽曲のイメージを構築し、フレーズをつないで、全体で具現化する音楽表現の練習としましょう。それはそれで大変重要ですが、別の話になります。

今回のポイントは以上です。
皆さんの二胡ライフが、もっと楽しいものになりますように♪

翠月淳
みづきじゅん