巨大モンステラのルームツアー動画
巨大化したモンステラデリシオーサなど観葉植物でいっぱいのレッスン室をYOUTUBEにアップしました。ゼロスタートで約三年の様子です。
「音楽と植物」
双方の癒やしに着目し、まるで植物園のような音楽室で二胡を奏でる、浜松市の癒やしの二胡スクールです。レッスンルームは緑でいっぱい。室内栽培のヒントも長い経験で培ったコツが盛りだくさん。ひとつひとつご紹介してまいりますので、音楽関係ではない植物愛好家の皆さんも、どうぞ参考にされて下さい。
一回目はレッスンルームのシンボル!巨大なモンステラ・デリシオーサを中心に「モンステラ」をとりあげます。巨大デリシオーサは大きすぎてお部屋にお迎えするか迷うと思いますが、もちろん大丈夫ですよ!そして全くといっていいほど手がかかりません。
一冊の本になるのでは?!というくらい盛りだくさんのボリュームになってしまいました。目次を作りましたので参考にされたい情報をピックアップして下さいね。お時間のある方はコーヒーなど淹れて、どうぞごゆっくりお読み下さい。
→記事のボリュームがあまりに多いので、欲しい情報に辿りつきやすいように項目ごとに別ページで閲覧できるよう作業中です
あなたのお部屋にも、モンステラ・デリシオーサ、大丈夫ですよ。
それではどうぞ。
※記事・画像には著作権があります。記事引用・単語を少し変えた等複製は許可しておりません。
モンステラ=モンスター



モンステラといえば、モンステラ・デリシオーサ。
デリシオーサは、室内でも長さ80センチ!にもなる最も大きなモンステラです。エキゾチックな葉は、切れ込みが入り、穴が無数に合いています。グラフィカルなのでインテリア小物の柄でもよくみますよね。高さは天井についてしまうほど。まさにモンステラ=モンスター!を名に持つ、圧巻の巨体植物です。
ゴージャスで育てやすい!最高の観葉植物

モンステラほど育てやすい観葉植物はありません。
私のランキングでは、ナンバーワンはポニーテール(トックリラン)、その次がサンスベリア、3位がモンステラです。ポニーテールとサンスベリアは手間いらずで、育てるというより「置くだけ」ですので、その上には立てませんが、見栄えよく緑の葉を広げる観葉植物で、ここまで育てやすいのはモンステラくらいです。美しさを加味して採点すればナンバーワン♪に躍り出ます。
モンステラの種類
- 一般的なモンステラの種類
- モンステラ・デリシオーサ(デリシオーサ ラージフォーム)
- モンステラ・アダンソニー(デリシオーサ スモールフォーム / ボルシギアナ)
- モンステラ・ボルシギアナ※海外式名称(デリシオーサ同種説あり)
- コンパクタ
- マドカズラ(=Adansonii)
- ヒメモンステラ(ミニマ)
- 店舗に出ているモンステラの種類
- だから商品タグは「モンステラ」としか書いてない?
巨大デリシオーサはどこで手に入るの?
デリシオーサになる可能性の高い株の選び方
一般的に販売されているモンステラ

こちらは販売店でよく見かける大きめのモンステラです。ちなみに、画像の鉢は「モンステラ・アダンソニー」で売られていました。
見ての通りで、中鉢で4~5千円、大鉢の8~10号鉢で1万~1万5千円くらいが相場でしょうか。
生えている部分の茎が太く、既に大きい葉のものを選びましょう
商品タグが曖昧になっている話を何度もしていますが、店員さんはモンステラに詳しい方ばかりではありません。店頭で「自分で簡単にチェックできること」をご紹介しますね。
※あくまでも目安ですので巨大になるかは分かりません。参考としてご覧下さい。
★茎が太いと、葉は大きくなります!
選ぶ時のアドバイスとしては、売られている時の状態が、既に大きく育っているもの&茎が太いものを是非選んで下さい!
最初から明らかに茎が太く、葉も大きいものは、他のモンステラに比べて多少お高いと思いますが、そこからの成長が速く、育ちぶりに大きな差がでます。数年で、もとの親株のように葉もぐんと大きくなるでしょう。
※特に見て欲しい部分は、土から顔を出している茎部分です。ここが最初から太くがっちりしていて、節がつまって短いもの、葉も既に大きいものを選んで下さい。なるべくでも。生育期には、そこからぐんぐん大きくなるはずです。

ダイソー100均のモンステラが大きくなった動画などがありますので、小ぶりの鉢でも「いつか巨大になるのかな?」と期待してしまいますが、巨大種であるなしにかかわらず、小さい状態から大きくするのには、かなり時間がかかります。5年、8年、10年?かかるかもしれません。その間、鉢のサイズアップで植え替えをしたり、ずっとお世話し続けるわけですから、だったら「最初から大きいのにすればよかった!」となるかもしれません。
→私のアドバイスとしては、多少金額を上乗せしても、7号鉢を手に入れることをおすすめしたくなります。大きくなるまでの時間をお金で買うわけですが、4~5千円で5年分の成長が手に入るのであれば、剛健なモンステラに関しては良い選択だと思います。
※失敗しやすい観葉植物の場合は、高価な大鉢を買うのはおすすめしません。例えば、寒さにめっぽう弱いドラセナ類や、意外と育てにくいベンジャミン、カイガラムシにやられるフィカスアルテシマ、葉が割れまくるオーガスタなど。一年もたないことも多いので散財の危険ありです。
※流行りの「モスポール」を使えば、早く大きな葉に巡り会えそうです。ただ、モンステラは、生き物のように伸びる太い茎が魅力なので、モスポールだと、それが味わえなくなります。そこはお好みですね。
デリシオーサの赤ちゃんは小さい

画像の椅子の左にある株は、ホームセンターで「モンステラ・デリシオーサ」として売られていたものです。しかし、このサイズから大きくなりません。むしろ最近では後退しています。
デリシオーサの実生株(種から育てたもの)なのか、種類ミスで本当は小さい種類なのか謎です。こういうことがありますので購入の際は気をつけたいですね。
★近況報告→相変わらず葉は小さいままです。切れ込みも少なく、穴もあきません。葉柄が長くひょろんと飛び出ます。やはりデリシオーサではない気がします。
モンステラを購入する時の注意点
購入前に気をつけること①現物
気をつけていただきたいのは、ヤフオクやメルカリでは(実物ではなく)親株の画像をアップしていることがあること。実際手元に届くのは小さな芽の付いた数センチの茎や子株だったりしますから、そこはしっかり確認しましょう。その場合は価格も安いので気づくと思いますが、希少な班入りだと、茎でも(ヤフオクやメルカリでは)高く売られています。
巨大モンステラはひじょうに剛健ですが、茎から育てる場合は失敗も多いようですし、大きくなるまでかなりの歳月がかかります。育てることが楽しみな方向けに販売されているものでしょう。
ネットの場合は画像と同じものかどうか事前に確認しましょうね。そして本当に「巨大デリシオーサ」なのかを、ショップから生産者さんに問い合わせしてもらえるといいですね。
購入前に気をつけること②カイガラムシ徹底チェック
店舗で販売されている株は、その空間の他所の鉢からカイガラムシが感染っていたり、生産者のチェックがゆるく、もともとひっついている可能性があります。
私は店頭で何度もモンステラにカイガラムシがこびりついてる!のを発見しています。特にホームセンターの観葉植物売り場は、長く売れ残っている鉢がそこそこあり、ショップ全体でハダニやカイガラムシが発生し、いろいろな植物の葉がベタベタしていることが多いです。厳しくチェックしてくださいね。
※商品の回転が早いショップをおすすめします。
【カイガラムシをチェックする場所】
・葉の表面と裏側両方。特に道のようになっている脈沿い。
・茎
・葉柄のくぼんでいる部分
本来モンステラは、丈夫であれば害虫とはほぼ無縁ですが、生産される環境にはたくさんの植物が管理されているでしょうから、感染っている可能性があります。同時に、生産場で害虫駆除は徹底してスプレーしていると思われますから、死んだ殻だったりすることもあります。
カイガラムシは決して部屋にお持ち帰りしないように、売り場で、目を皿のようにして!チェックして下さいね。重要ポイントです。
さあ!巨大デリシオーサを室内で育ててみましょう
素晴らしいインテリアグリーン♪

モンステラの王様デリシオーサは、ゴージャスでエキゾチック!
成長すると、葉は室内でも70センチ以上。肉厚で硬く丈夫、深緑です。葉には不規則に無数の穴が空いていて、切れ込みも深く感覚的で規則性はありません。常緑で、巨大な葉は数年そのままの姿をキープします。
経年で葉の先が(当たり傷で)痛んだり、じわじわ痩せて、水不足なのか少し丸まってきますが、枯れ込む前にスペースの問題で古い葉はカットせざるおえなくなるため、全体の見た目としてはずっと緑のまま。大変美しいです。
見ての通りの美しい容姿は、インテリアとしても極上の空間と、圧倒的な緑の癒やしを提供してくれます。
普通の住宅の、じゅうたん敷の部屋です

こちらは、一般的な日本の住宅の、よくあるタイプの、じゅうたん敷きの室内です。
園芸ショップや生産現場、プロの園芸家の方や、海外の植物系ユーチューバーさんのように、設備の整った環境では全然ありません。すぐ側に水場があるわけでもないので、洗面所でダイソーで買ったプラスチックのジョウロに水を入れて(ジョウロは散々選びましたが、結局これでいいことが分かりました)、廊下にちょぼちょぼ水をこぼしながら水やりしているような環境です。
だからこそ、どなたでもヒントとなる情報をお伝えできるかなと思います。といっても、モンステラは本当にいい子で、まったく手がかかりません。巨大なデリシオーサももちろんです!むしろデリシオーサの方が管理が楽です!(本当に)ほぼ放置状態で育っていきますので、そもそもお伝えする事もないのですが、巨大なデリシオーサを室内で育てている方は稀だと思いますので、どうぞ参考にされて下さいね。
モンステラの置き場所の選び方
モンステラは、耐寒性、耐陰性のある観葉植物です。
【リビング】【廊下】【玄関・エントランス】【個室】どこでも大丈夫です。葉を広げるので【お手洗い】【洗面所】などの狭いところは、広さ的に無理でしょう。お手洗いの窓辺には、カットした葉を飾ってあげましょう。

直射日光はNG、だけど太陽大好き!

そんなですから、モンステラは放っておけばいいとも言えますが、ちょっとしたコツで成長が変わります。
1:直射日光で葉焼けします。
巨大デリシオーサはそのくらい大丈夫ですが、小鉢の幼い株のモンステラは、葉が薄いため、容赦なく葉焼けします。レースのカーテン越しはOKですが、それなしの窓越しはNGです。
2:太陽が大好き!です。多くの観葉植物がそうですが、直射日光は苦手でも、太陽は好きなのです。モンステラもそうです。場所を選べるようでしたら、是非レースのカーテン越しの明るい窓辺へ置いてあげて下さい。
★新葉の数や、葉の大きさ、ぱっと見た時の株全体の健康度がぐん!と上がります。ほんとうに!成長にかなりの!差がでますので、大きくしたい方は窓辺に置いて下さい。
3:” 思いっきり葉を広げられるのびのびとしたスペース ” に移すと、あらまあびっくり!という感じでイキイキしてきます。人もそうですが、何かに妨げられているのは窮屈でストレスなのでしょうね。理屈としては、太陽光をより受けることができる位置へと葉が動き出した(束縛がとれた)、ということかもしれません。これまでよりエネルギーを作ることができますから、元気になるわけです。
日陰もオッケー(だけど明るい方が健康的)
基本的に日陰OK。
ですが、生育が遅くなります。前述のように明るい場所だと生育が良く、葉の切れ目、穴も入りやすいです。一目瞭然の差がでます。
冬越しはどこで?暖房は必要?
モンステラは、暖房がかかっていない冷え冷えの部屋でもびくともしません。真冬の窓辺でも影響はありません。葉の緑は麗しいままで、室内でしたらよほどのことがない限り凍傷にもかかりません。
室温5度までと説明が出ているかもしれませんが、基本気にしなくて大丈夫のように思います。私の経験では相当強いと思います。
ただし花瓶の水が凍るような部屋はやめましょう。ちなみに、巨大デリシオーサの置いてあるレッスンルームは、真冬の深夜はしびれるほど寒いですので、その窓辺で生き抜いているモンステラは相当強いと思います。
※モンステラという名はついていますが、別属のヒメモンステラや、珍しいモンステラ・シルバーシャドウの10号鉢は、同じレッスンルームの、内側エリアにいたにも関わらず、冬の入口にさくっと凍傷にかかり、あっという間にお亡くなりになりました。。。それらと比較しても、モンステラは強いということは分かります。
しかし、冬の屋外・ベランダは、絶対NG!です。
基本的に観葉植物は外はNGだと思いましょう。夏は葉焼け、冬は凍傷にやられます。(モンステラならば茎が残っていれば復活する可能性はあると思いますが)
ただ、日本列島は南北の気温差が大きいですので、地域差はありますよね。寒い地域では常に気をつけていただきたいですし、沖縄ではモンステラは屋外で自生していますので何も心配いりませんね。
★人が生活している室内でしたら氷点下にはならないでしょうから、北海道・東北の冬でも大丈夫だと思います。
自然環境を室内に!サーキュレーターは年中まわしっぱなし

室内栽培の場合、風通し、換気は、とても大切なポイントになります。長年の室内栽培の経験で、光と水と風通しは、絶対に押さえるべき要素だと肌で感じてきました。特に「風」は忘れがちな分、重要ポイントです。とてもとても大切です。風通しがないと枯れます!総倒れします!ときっぱり言えます。
室内で生きるという事は、そもそもが彼らにとって不自然でストレスなんですよね。だから、「自然環境と同じように風(空気)をまわしてあげる」「風のない自然なんてこの世にない」と考えると分かりやすいでしょうか。
植物系ユーチューバーの先生が「サーキュレーターは年中まわして下さい」と指南されているのを聞くまでは、年中まわす必要は無いと思っていましたが、今は「その方がやっぱりいい!」と思って冬もまわしています。
この画像ではそうなっていませんが、天井めがけて隅に風を当てると、ぐるっと室内を旋回するようです。サーキュレーターはおしゃれな外国製など探しまくりましたが、結局よくある普通タイプを使っています。
モンステラの水やりのコツ

辛抱一番!土が乾いたらあげるだけ
水やりは土が乾いたらあげる。それだけです。
冬は頻度を減らし、(土の表面が乾いていても)1週間~10日に1度程度です。
特に乾燥には強いので、水やりをさぼって少々放置しても問題ありません。初夏~夏は成長期で、ごくごく水を飲み干すように土が乾きます。40度超え!もある日本の夏、蒸発で干上がる分もみてあげるべきですね。窓辺の暑くなる場所でしたら毎日たっぷり水やりして大丈夫です。私はそうしています。日陰の場合は、土の乾き具合であげて下さい。根腐れは言うほどしません。
冬は休眠期で、観葉植物は成長がストップします。冬眠中の熊さんだと思って、水やりは回数をぐっと減らし、肥料は完全にストップしましょう。「洞穴で眠ってる熊さんが、たまに起きてきてお水を飲む、そしてまた眠る。はちみつも要らない。」こんなイメージでどうでしょう。
あげたくなる気持ちを抑えて「辛抱する」ことがポイントです。モンステラ自身は観葉植物の王様と言えるくらい自立した強い生命力を持っています。それを過剰な人のお世話で弱らせてしまう、と思ってくださいね。
受け皿の水と根腐れの関係
「受け皿の水は捨てて下さい」という一般的な指南も、モンステラの場合は気にしなくて大丈夫だと思います。それくらい、というのも変ですが、剛健なモンステラにとっては、下に水が溜まっていても、どうでもいいレベルだと思います。
「え?うちのモンステラは根腐れしましたよ~」という方も、きっといらっしゃいますよね。おそらく意識すべきポイントが違うのだと思います。
★注目すべきは、「受け皿に残った水」ではなく、鉢の土がぐしゅっと濡れているのに追加で水をあげるのはNGだということ。
★更に、数日経っても表面が乾かず、極端に水はけが悪いのは、救急車レベル!=根腐れ・土腐れ、だということです。速攻でER緊急救命室!鉢替え処理を施さねばなりません。根がとろんと溶けて、どこまでもドロドロの腐った土がでてくるはずです。※根腐れの処理は、様々な動画が出てますから調べて下さいね。
元気に育っている中~大鉢では、モンステラを根腐れに追い込むほどの水やりトラブルはまずないと思います。注意すべきは、根がしっかりついていない、自立して成長するに至っていない未生育の鉢です。(この後記します)
チワワ社長の腰水管理法

私は、受け皿に水をたっぷり溜めて、そこから吸水させる、「腰水管理」を採用しています。鉢を水にドボンと浸けるわけですが、絶好調!です。この場合「鉢の表面からの水は基本あげない」が注意点ですが、モンステラの場合は、どちらにせよ受け皿に水がたまっているくらい、たいしたことではないほど剛健です。
※「腰水管理法」は、植物系ユーチューバーのチワワ社長さんが提案されている栽培方法です。大変優れた栽培法なので、気になる方はチワワ社長さんの動画を参考にされてくださいね。その他の動画もひじょうに参考になっています。ありがたいです。
気根を水に浸ける作戦

実験中なのですが、太めで長い気根がでてきたら、それを花瓶のように水につけ、気根からも水を吸い上げられるようにします。気根には、空気中の水分を吸い&吐く?!というお役目もあるようなので、ただの実験なのですが、みるみる気根がのび、そこから根がでてきました。それで株全体が元気になったか?と言われると、普通に元気なので、よく分かりません。しかし、不具合もないです。
植物系ユーチューバーの先生が、「長く伸びた気根はそのままペットボトルにつけるといいよ」、と言ってらした気がするのですが、聞き間違いだったのか?です。一部の気根だけですので、とりあえずこのまま続けようと思います。→そのせいで元気なのかは?ですが、トラブルもなく、元気に育っています。

巨大デリシオーサの気根。

一斉に長く伸びて、気根が床についてしいまったので、そこに水を入れたバケツをかましました。

水についた部分のみ、気根から白い根っこがたくさん!生えてきました。

あ!っと言う間にこうなりました。気根から水分を得られるので株も元気になったように思います。

こちらは班入りのモンステラ・ボルシギアナです。ヤフオクで落とした貴重な班入りなので失敗したくなくて、万が一、鉢で根腐れしても、ここから救出できる体制にしよう!と途中の気根を水につけてみました。冬場はまったく動きがありませんでしたが、暖かくなってきて小さな根がちょろちょろ出始めました。すると、その先の節からも太~い気根がぐんぐん伸びてきました。よく分かりませんが、元気なことに違いはありません。
根腐れの原因
挿したばかりで根がついていない鉢は注意

ただし、モンステラといえども、根付きがゆるい、挿したばかりの株は根腐れに注意です。これは、自分の根から水を吸い上げることができない状態です。水も栄養も取り込めない状態で、根の細胞も組織も壊れて、腐っていきます。
※この画像は、希少な斑入り種のモンステラ・ボルシギアナ。根付きが甘い状態でヤフオクに出されていて(売れるからだと思います)、すぐに根腐れしました。糸を引きブヨブヨしていた葉と根を落とし、速攻で植え替えをした後の状態です。

※画像は、根腐れ後に植え替えをし、上手く根付いて次の葉を出してくれた、斑入り種のモンステラ・ボルシギアナ
おうち観葉ブームの弊害=根腐れ
コロナでおうち時間=観葉植物ブームがおこり、しっかり根がついていない状態の鉢が、本当にたくさん出荷されていたように思います。ショップに並んでいる観葉植物はほとんどそうだったのでは?と疑いたくなるくらい、私もハズレを引きまくりました。「抜いたらびっくり!まさかこの状態で市場に出したの?」と思うくらいのほとんど挿しただけの!ひどい状態で、鉢の大きさを問わず、しっかり根が張るのを待たずに出荷されたものが多かったのです。
この状態では、根もすぐ腐りますし、根からの水揚げがないので葉はしおれ、弱ったところを害虫が遅い、あっけなく終わってしまいます。購入の際、根がしっかり張っているかチェックしないといけませんね。
モンステラの害虫対策
たまに栄養をあげて免疫力アップ
固形でも液体でも。私は100均で売っている観葉植物の液体肥料10本セットを、気が向いた時にジョウロに入れて水と混ぜ、水やりしています。
園芸ユーチューバーの先生方が宣伝されている上質な栄養でしたら、成長スピードが上がり、葉もよくついてくると思いますが、私のポイントは「虫対策」です。株が弱ると虫がつくんです。健康ならばはねのけられる!これも人と同じですね。免疫力が上がるという感じなのでしょう。そのために与えています。
葉水とニームオイルで必ず害虫対策

株が極端に弱るとカイガラムシ、乾燥するとハダニや、黒ゴマのようなアブラムシが葉裏につきます。たまに葉水をし、適切に肥料を与えていれば、私の経験ではほぼつきません。
ニームオイルを水で薄めて葉水をすることもあります。多少匂いがありますが、私はそこまで気になりません。とにかく害虫は発生前に処分する。ここがコツでしょう。見えなくても「いる」かもしれませんから、私は健康な株にもニームオイルをスプレーしています。
室内ですので、害虫が発生したらアウト!なのです。特にカイガラムシ。先手先手で気をつけて、室内環境を保持していきます。
モンステラは、健康でしたら害虫がつくことはほとんどないと思います。
人も同じですが健康度=免疫力ですね。特にモンステラそのものが、生命体として強い植物だと思います。例えばオーガスタは元気でもカイガラムシがつきやすいんです。参った、、というくらい。奴らに好まれる理由がオーガスタにあるのかもしれませんが、ほんとに嫌になっちゃいます。しかしモンステラはそうではない。そんな具合です。
もし、モンステラに害虫がつくことがあったら、弱っている時です。極端に水やりを忘れた時はカイガラムシ、茎や葉がやわらかい子株の時期はハダニに注意、そんな気がします。「しめしめ!今がチャンスだ!」とやつら(害虫)が病床を狙ってきますから、葉先が枯れたらその部分はとっとと!カット、不要で汚れている部分もカットしましょう。他の観葉植物も同じです。ポトスのような小さな葉は、先が枯れたり、葉色が薄くなったら、速攻でむしりとりましょう。小さなコツですが大切だと感じます。
レッスンルームの巨大なデリシオーサは、巨漢ゆえに丈夫なのか、虫は一切つきません。すぐお隣がカイガラムシにやられていて、排泄物をひっかけられていても、デリシオーサ本体は全く伝染らないという強さです。さすがデリシオーサ様。
モンステラ地球最強説?!
もはやゾンビな復活エピソード
モンステラは、放置され全ての葉を落としても、1%の可能性があれば生き返る。すごい植物です。

玄関先にボロっとしたヘゴ仕立てのモンステラがありました。一体いつからそこにあるのか誰も知らないようなみすぼらしい姿で、あの灼熱の日本の夏も誰も水やりせず、鉢は干からびてもはや土はほとんどなく、根がスポンジのように密集していました。水分は降り込む雨のみ。台風も寒波も突風もそのまんまでした。
そんなですから、葉も生まれたときから傷だらけで、茎にはカイガラムシがひっついていました。害虫は徹底的にアウトなので、どうせならこのまま枯れさせよう~すかすかになったらポキっと折って燃えるゴミに出そう、というノリで、誰一人手をかけませんでした。
干からびまくり、傷だらけの小さな葉は生まれてもすぐ丸焼け(葉焼け)、台風と突風で鉢ごと倒れること幾度、寒波・粉雪直撃。しかし、どうやっても枯れませんでした。私もひどい極悪人だなと思いますが、あんまり枯れないので、ついにこちらが折れました。
玄関の内側に引き入れて、葉は丸刈り状態で剪定をかけ、気根も切って身だしなみを整え、雑巾で何度も茎を拭いてカイガラムシをこそぎおとし、害虫スプレーを滴るほどに噴射して、最後に土を上から足しました。カイガラムシ対策でレッスンルームには断固として入れず、たいして光が差し込まない廊下に、ぞんざいに追いやっているのですが、、
見ての通り、絶賛復活中。!
地球最後の日でもモンステラは生きているんじゃないか?と思うくらいのエピソードでした。
(種類は小ぶりの葉のモンステラ・アダンソニーだと思います)
3~4年は余裕で美しい頑丈な葉

葉は厚く、プラスチックのようにしっかりしていて3~4年は美しいまま変わりません。葉先が枯れ込む当たり傷も、ガンガン当たっているにもかかわらず大変つきづらいです。
ほこり取りと、ハダニやカイガラムシの害虫対策として、たまに湿らせた雑巾で拭き取ってあげると清々しく若返ります。「お顔拭きましょうね~」という感じです。同じく、気づいた時にたまにでいいので葉水をしてあげましょう。
室内のレイアウトとスペース確保のアイディア

モンステラの魅力は吹っ切れたようなダイナミックな容姿なのですが、実はそこが難点。彼らを部屋に迎えるにはスペースを確保しておく必要があります。
巨大なデリシオーサは、窓辺に近い部屋の角へ

デリシオーサの茎は太くて硬いため、決して曲がりません。自分の好みで誘引ができませんから、デリシオーサの形そのままを、自分の部屋に活かす方法をとることになります。
そういうことですと、巨体のデリシオーサの置き場所は、一般住宅の場合、必然的に「窓辺に近い、部屋の角」になります。画像の窓は南向きです。台に乗せて部屋の隅に設置しています。この画像はちょうど3年前の状態です。下に現在の様子があります。

こちらが3年後の様子。葉もかなり増えました。(剪定しています)
✩葉は、購入した時の向きから大きく旋回して、しばらくすると、ほとんどが窓を向きますので、最初からそこを計算して、窓辺に配置した方が巨大化を最小限にできます。
巨大な葉は、光の方向に面を向けていきます。たとえ反対側を向いていても、茎をねじるようにして向きを変えます。そのあたりを考えてレイアウトするといいと思います。※裏側のシルエットもご覧の通りで美しいですよ。
レイアウトはお好みなので、中央に置きたい方は是非そうしていただきたいですが、お伝えしているように、そこから窓に向かって成長していくことを先にイメージして配置して下さいね。
高い台に乗せて、その下を利用する作戦

小ぶりのモンステラは、支柱を組んで、茎を上に誘引していくことができます。
しかし!どのモンステラも、太陽光を求めて上下左右に葉が暴れます。この画像のように両サイドに葉を広げたりするので、サイズが大きくなればなるほど、スペースの確保が必要になってきます。
※この鉢の位置は北東の角です。左の窓は北側、右手には見えていませんが東側のベランダに出る大きな窓があります。そのため両サイドにきっちり分かれて、光の方に葉を向けています。
私のおすすめのアイディアとしては、できるだけ高めの台に乗せて!、『葉の下のスペース』を人の利用場所とする!、です。
これは案外上手くいきますので、我ながら素晴らしいアイディア♪のように思います。
モンステラの葉の下で~南国リゾート気分~♪

例えば、デスクの上に高めの花台を置いて、そこにモンステラの鉢を乗せると、背丈は相当高くなり、その下でデスクワークするのも、デスク脇を人が通るのも、支障がでません。素晴らしい!
頭の上にゴージャスなモンステラの葉が広がってくるのが、なんとも心地よく安らぎます。まさに南国リゾート気分♪
窓からの光が、モンステラより下に当たる場合は、葉を下げるかもしれませんが、全ての葉が下に向くわけではなく、それぞれで光があたる場所を確保するので、邪魔な葉が出てきたらカットしましょう。
この画像は、一つ前の画像の下に寝転がって見上げた様子です。ごろんとした先に大きなモンステラの葉が広がって、なんだか、す~っと、安らぐのです。ありがたい心地よさ。よいお昼寝ができそうです。

モンステラは虫がめったにつかないですし、新芽の細かな葉くずがありませんから、カイガラムシの排泄物で下がベタベタしたり、汚れることがほぼありません。これはとても重要なポイントです。デスクのパソコンや機材に汚れが落ちませんし、コーヒーカップに葉くずが入らないですから。ただ、霧吹きをしたときや、お水をたっぷりあげた時は、電子機器はタオルで養生するなど気をつけて下さいね。※画像は朝の水が滴るモンステラ:たっぷりお水をあげると、翌朝葉の縁から吸い上げた水を垂らします。
大きな葉の下に椅子を置けます

巨大デリシオーサの場合は、しっかりとした高めの台に鉢を置いて、茎を高い位置に据え、必ず支柱で支えます。こうすると、大きな葉の下を人が通れるようになり、椅子のスペースが作れます。邪魔な位置にくる葉はもったいないですがカットして、花瓶に入れて楽しみましょう。1~2ヶ月はキープできます。
吹き抜けのお宅は2階が配置ポイント!

吹き抜けのお宅は、1階ではなく、是非2階の吹き抜けに置いてあげて下さい。新葉は吹き抜けスペースに向かって伸びていくので邪魔にならないでしょう。(長くなったら紐で茎を支えて途中で折れないようにフォローしながらになります。あまりに伸びたら剪定してあげましょう)
入り口から見上げた時に、モンステラの大きな葉がお迎えしてくれるので素敵ですよ。夜になると照明でモンステラのシルエットが大きく天井に浮かんできます。

吹き抜け2階からみたモンステラ。手すりにもたれかかるので、今のところ支柱がいりません。窓の光に向かって葉を広げていきます。
天井に葉がついても大丈夫

巨大デリシオーサの場合は、そのうち葉が天井につきますが、次の葉が生まれると高さを変えて、モンステラ自身が、全体のバランスを調整していきます。室内は狭いですが、室内なりの美しさが保たれるように思います。
※「こうなったらいいな」と茎を紐で引っ張ったり、鉢の位置をズラしても、そこから太陽欲しさに角度を変えて伸びていくので、結局、葉は同じ位置に戻ってしまいます。人の手が入った分バランスが乱れるので、あまりよい結果にならないように思います。
例えばこの部屋では、光欲しさに葉がレースカーテンに張り付くまで伸びていきます。最初は鉢の位置をずらして(窓から)離してあげていましたが、その分更に茎を伸ばして、また窓に張り付いていくので、更に茎が伸びて巨大化しただけ。広がった分、場所がもっとなくなりました。
巨大なデリシオーサの支柱の立て方

分解~着脱可能・丈夫・簡単組み立て・サイズ種類有の、プラ製バラ用オベリスクがおすすめ!
これだけの巨体ですから、必ず支柱が必要です。購入した時は大丈夫でも、葉が増え、茎が伸びてくると必要になるでしょう。
巨大デリシオーサは身体が重いため、支柱で支えていたとしても、成長して新しい葉を数枚出すと、バランスが不安定になってきます。茎が折れては一大事ですから、そうなる前に支柱を外して、支えとして適切な位置に移動させる必要があります。
ですから、『支柱は、着脱・取り付けが繰り返しできるもの』『分解できるもの』を選ぶ必要があります。
★支柱の内側に、葉や気根が入り込むと、一体型の支柱の場合は、外すために気根を切る必要がでてしまいます。毎回それをやるわけにはいきませんので、支柱は分解できることがポイントです。

この画像の私が使っている支柱は、ホームセンターで3000円位で売られているプラスチックの支柱です。これはバラ用のオベリスク型のものです。軽くて丈夫、高さ違いもあるので、おすすめです!
長いU字型の2本の支えを十字にクロスして、トップの接続部分を飾りをカチッとはめて留め、3つの丸い輪を内側にかまして歪みを防いでいます。
画像はクロスした支柱の上部です。ここに紐をからめて株を持ち上げます。デリシオーサは大変重いのですが、こうしておけば大丈夫です。
バラバラの長い棒を組み付ける方法(三角にする)もあると思いますが、結び目をかなり強く接続しないと崩壊する不安があります。上手にできる方はいらっしゃると思いますけれど、私はその手の才能がないので、組み立て式オベリスクの方がいいです。
プラスチックなのですが、全く問題なく使えています。
だいたい半年に一度、支柱をずらしていますが、とにかく軽いので作業がすごく助かります。

平面の白い紐でささえていますが、これはのり付きの医療用布テープを(糊を内側にして)半分に折って自作しています。長さを自由に作れますし、ひじょうに強力ですので途中でちぎることはありません。テープの特性なのかツルツルのU字型のプラスチック棒の上でも、一度巻き付けた部分が全く!ズレないんです。それが大変気に入っています。しっかりと支えてくれます。
これを支柱のトップ部分にまきつけて、デリシオーサ本体のバランスをみて支えていきます。
※ちなみに、支柱の位置を移動させる時ですが、1人でも容易にできます。まず、自分の頭の上にタオルを乗せ、デリシオーサの茎をその上に乗せます。その状態で新しい支柱を組んでいきます。なんだか面白い状態になりますが、意外とできます!
→ここから、以下の方式に、劇的に進化しました!!
博物館の恐竜展示のような、重さ分散吊り下げ方式!

ついに最も良い方法を考えつきました。
新しい葉がでるごとに、先へと伸びて、ずっしり重く、巨体になっていくデリシオーサなのですが、何が不安かというと、茎の一点に重さがかかって、ある日ポキっと折れてしまうのではないか?ということです。
デリシオーサは、葉が古くなりません。いや、いつか古くなると思いますが、3~4年は平気で緑が綺麗なのです。そうやって切らずにおくと、どんどん重くなるので、悩みどころでした。
(葉を切ると、光合成量が減りますから、樹力は低下します)
そこで、こう考えたわけです。
伸びた長い茎を、(一箇所ではなく)複数のポイントで、上から吊り下げるようにすれば、重心が分散されていいのかもしれない?!
博物館の、恐竜模型を吊り下げているような、あんな感じです。
私の部屋のデリシオーサは巨体なので、オベリスクを2箇所に組んで、ゴムフックで吊るすことにしました。

使うものは、これのみ。
★100均の、自転車カゴ用の、フック付きゴム紐(2個1パック)
他にもあるかもしれませんが、ダイソーで見つけたのはこれでした。
※フック付きゴム紐は、ダイソーでも数種類あります。自転車コーナーです。私のチョイスでは、これがベストです。
★バラ用のプラ製オベリスク、高さ220センチ
支柱は、更に背の高い(輪が広い)サイズに変更しました。

★支柱に、一方のフックを引っ掛けます。
→上手い具合に支柱にハマります。全くズレません!
★デリシオーサの太い茎に、一方のフックをまきつけて、留めます。
ブランブランと、多少緩いのですが、この状態こそが、博物館の恐竜展示状態。一箇所で持ち上げないようにしますので、これでOKです。
複数箇所にこれを施して、全体で、やさしく、持ち上げていきます。
どの巻き付けポイントも、きつくなく、多少の緩みがあるので、茎に負担がかかりません。手で揺らすと、わずかですが、ぶらんぶらんとします。茎も自由を手に入れたようで、気持ちよさそう!です。

長さが足りないところは、2本のフックを連結して使います。そのあたりは適宜で。
この方法は、支柱の場所変更も、とっても楽!
紐で結ぶのと違って、フックの取り外しだけですから、これも楽。
オベリスクは最も高いタイプの220センチを使っていますが、これ以上のサイズが必要になったら、あるものを使おうと思っています。いいものを見つけたんです!それはまた後ほど。
我ながら、最高のシステムだ!と感心しています。

デリシオーサが更に巨大になったので、支柱を大きいU字型のものに変えました。同じように百均の自転車かご用のゴムフックで吊り下げます。

長さが足りないところは2個連結します。

吹き抜けのモンステラも巨大になってしまったため、U字型の支柱に変えました。U字支柱のサイズは色々ありますが、これは一番大きなサイズで高さ230センチ、幅1メートル位のものです。1本千円しなかったと思います。聖地☆豊橋ガーデンガーデンで購入しました。他のホームセンターにも電話で確認しましたが取り扱いがありませんでした。さすが聖地!

手すりにもたれていた幹を持ち上げました。→手すりの木がモンステラの樹液で汚れてしまったため、持ち上げて触れないようにしました。
気根で自分を支えている

モンステラ自身も、自らの気根で巨体を支えようと努力します。本来は、熱帯のジャングルの樹木に、この気根を次々とからみつけて成長していくのですが、室内では絡みつくものがありません。
背丈が小さいうちは、気根を鉢に入れながら伸びていきます。巨体になると、下にその部分が残ります。根上りしているように見えますが、実際は根ではなく、これまで葉をおとしてきた部分の茎ですので「幹上がり」といいます。熱帯らしい迫力がありますので、気根を茎にまきつけるようにアレンジされている鉢もあります。

ある程度大きくなると、気根では支えられませんので支柱の登場となります。それでも気根は、空中の水分をもとめて、いくつもいくつも伸びてきます。画像は豪快にズブっと飛び出るデリシオーサの気根です。
葉の切れ込みと穴の疑問
何故切れ込みや穴があるの?

熱帯原生のモンステラは、光が遮られた、うっそうとしたジャングルの木に、根のような気根をからみつけて着生し、這い上がるように成長していきます。より光を求めて、大きな葉を広げていきますが、下葉に光や風を通したり(日照不足や蒸れ防止)、豪雨の重みで葉が折れないように、切れ込みや穴があるといわれています。諸説あり?
時系列に穴は増えていかない

下葉に光や風をあてるために切れ込みが入るのですから、最初の葉は穴がなく~成長すると穴が空く、という基本は確かにありますが、ここは日本、しかも室内栽培。必ずしもそうはなりません。
例えばこの画像ですが、手前の葉は穴が空いているのに、その次は消え、その次はひとつだけ空き、その次は少し増えて、という具合です。他にも何鉢かモンステラはありますが、15年ほどの古株でも切込みすらない葉が今でも現れます。
「いつか穴が空く」「切込みが入る」と思っている方は、もしかすると考えをあらためた方がいいのかも?しれません。
環境と健康状態が影響しているらしい

穴や切れ込みの入り方は、日照不足、肥料不足、水分不足、水分過多、寒さなど、環境に左右されるようです。健康でなければ不安定になる、ということでしょうか。
いわれてみると古株のモンステラは、廊下の日の当たらない場所です。だから切れ込みが入らなくなったのかもしれません。
新芽は葉柄から

葉柄(ようへい)の中から、分離するようにして新しい葉が生まれてきます。

環境によると思いますが、春3月から10月くらいまで生まれ続けます。このお部屋の場合は約40日で1枚の割合で新芽が生まれてくるようです。
デリシオーサの「ひらひら」の見分け方って本当?
巨大デリシオーサは「ヒラヒラ」の有無では見分けられない?
巨大デリシオーサが成長過程にある時、一般的な大きめのモンステラとの区別が難しくなります。自分が購入した鉢が、果たして本当にジャングルのように巨大になるのか?巨大になってくれないと困る!ですよね。
見分け方で「葉の首元の(茎と葉の境目)ヒラヒラの有無」という情報が、ネットや動画に出てたりしますが、それが本当に正しい情報なのか、素人の私には分かりません。
なぜなら、私のもとにある巨大デリシオーサではない、アダンソニーとして販売されていたモンステラにもヒラヒラがあるからです。

こちらが、そのモンステラのヒラヒラです。どうです?ヒラヒラですよね。巨大デリシオーサだけについているというのは、正確な情報なのでしょうか?
それとも、これは本当は巨大デリシオーサだったりするんでしょうか?!(だったら嬉しいですが、タグにはしっかり「モンステラ・アダンソニー」と書いてありました)

こちらがヒラヒラの本体です。
見ての通り、最初から太株ですので、天芽挿し(先端のトップ部分をカットして挿したもの)だと思われますから?、もしデリシオーサだったら生産者さんはタグを「アダンソニー」としないのでは?と思ったり(デリシオーサの方が高く売れますし)、穴は少ないどころか減ってますしね。
しかし、デリシオーサの子株時代はこんな様子だということなので、よく分かりません。
ちなみに、ここにある他2鉢のモンステラ(商品タグはアダンソニー)にもヒラヒラがあります。

このヒラヒラは、ピンクのフラミンゴが写っている画像のモンステラ。しっかりひらひらがついています。

こちらはピントが合いませんでしたが、ヒラヒラはついています。こちらも「アダンソニー」として販売されていました。次の画像がこのヒラヒラの鉢です。

茎は間延びしているようですし、何より葉の切れ込みが少ないですよね。穴もほとんど空いていませんから、巨大デリシオーサになる感じはしないのですけれど、それでも、この状態でヒラヒラはしっかりついています。やはり目安にならないのでは?という気がするんですけれども、生産者さんのタグ付けのミスで巨大デリシオーサだったら(くどいですけれど)私は嬉しいですよ。
ですが、そもそも「デリシオーサ」の名称が、ジャングル巨大種から一般的な大きさの鉢まで、広くカバーされる!という事でしたら、ヒラヒラ付きになるのかな?と思います。
さあ、どうなんでしょうね? おそらく誰も定義づけ出来ないのではないでしょうか。そんな印象を持っています。
次が、巨大デリシオーサのヒラヒラです。

巨大なだけに、ひらひらもしっかり、餃子のようですね。幅も広いです。

巨大デリシオーサを見分ける方法が何かあるのか?というと、私にはさっぱり分かりません。
手元の鉢を比べてみますと、巨大デリシオーサは見惚れるほど幹が太く、葉と葉の間隔が狭いです。ただ、アダンソニーとして販売されていた大きめのモンステラも太いものがありますし、さほど徒長(間延び)せず、間隔が狭いものもあります。こうなると素人にはお手上げです。
(この記事の最初に名称のことを記しましたが)「育ててみて巨大になったらデリシオーサです」と言ったショップの方がいたのですが、あながち嘘ではないんだなと思います。
ひとつ確実なのは、親株がデリシオーサならばデリシオーサです。生産者がデリシオーサを親株としていれば大丈夫ですから、ショップの方に頼んで問い合わせいただくのがいいと思います。
デリシオーサの子株

デリシオーサの鉢から子株が出ています。切れ込みも穴も少なく、見た目は一般モンステラと変わりません。
この子株は、親株の根が邪魔なのか成長はかなり遅くて、2年経ちますが大きさはほぼ変わりません。株分けして植え替えてあげるべきですが、もはや植え替え不可能なくらいデリシオーサが巨大化していているので株を掘り起こすことができません。上手に茎を切って挿せば発根しますから、今年はそうしてあげようかなと思います。

子株のヒラヒラ。小さいですがうっすらついていますね。
茎の太さ比べ

こちらは巨大デリシオーサの茎。太くて丈夫で、伊勢海老のようです。このサイズになると支えがないと茎は倒れてしまいます。茎は硬くてしならないので、人の手で途中から曲がりを作ることはできません。
水を求めて無数に気根が生えてきます。太さも様々。気根はカットして大丈夫だそうですが、カットすると樹勢は一時的に落ちるそうです。

アダンソニーとして販売されていたモンステラの茎。そこそこ太くて立派です。あと数年でどこまで成長してくれるのかなあと楽しみです。
一般的な観葉植物のミニ知識
人が心地よいと感じる場所へ

『観葉植物をどこに置いたらいいか?』という質問の、一番簡単な答えは「人が心地よいと感じる環境」です。人がちょうどいいと感じる場所は、観葉植物もちょうどいいのです。
一般的な観葉植物の置き場所

【リビング】
一般住宅では、リビングなど常に人がいる部屋が理想的。室温は年中ほぼ一定で、極端に寒くなることがありません。リビングは窓が多いので明るく、人の出入りがあるので換気もいいです。
【個室】
リビング以外でも、例えば「誰かの部屋」であれば適しています。換気も常にされていますし、明るいでしょう。一番危険な時間帯は、太陽光が沈んだ後の冬の夜で、植物が凍傷になりやすいのですが、夜間人がいる部屋なら適しています。
【使っていない部屋】
日照不足、夏の蒸れ、冬の寒さ、換気の悪さなどが心配です。レースカーテン越しの光を入れる。夏は窓を開けて風を通し蒸れを防ぐ。冬は向いていませんので、観葉植物は別のお部屋に移してあげましょう。
【玄関・エントランス】
明るさの度合いによります。光があまり入らない家は、耐陰性の強い植物を置いてあげましょう。冬は外気の直撃で寒くなりますから、別の部屋に移してあげましょう。
【廊下】
明るい廊下は適しています。冬は耐寒性の低いものは別のお部屋に移してあげましょう。
【お手洗い】
光が十分に入らないスペースだと思いますから、基本的には適していません。しかし、耐寒性・耐陰性の強いものならOKです。小鉢のトックリランなど。
【洗面所】
お手洗いと同じくですが、湿気が好きなカラテアなどが適しています。
観葉植物の冬越しのポイント

多くの観葉植物が熱帯原生のため、夏はOKだけれども、冬は弱かったりします。彼らの原産国は(おそらく)常夏で冬がないですし、日本の生産者さんもビニールハウスで育ててらっしゃるでしょうから、当然「寒さなんて経験したことありません」の箱入り娘。耐寒性の低い植物は冬を越せません。
常に人のいる部屋はエアコンをかけますから冬を越せますが、人のいない部屋や廊下は観葉植物にとって難所になります。
例えば、幸福の木などで知られるドラセナ系は、寒くなると一気に凍傷にかかり黒くなって枯れ込みます。→11月に入ったら人のいる部屋に移してあげましょう。早めくらいが丁度いいです。植物は環境の変化に弱いですから(人も同じですけれどね)ゆっくり慣らして冬越しさせます。
一年目が大丈夫なら、おそらく2年目も大丈夫。植物も順応し力をつけていきます。しかし、だからといって果敢にチャレンジしない方がいいです。「凍傷になってから」場所を移してあげようと思うのはNG。その時点で手遅れです。あっけなく寒い夜の一晩でお亡くなりになります。
生命力あふれるモンステラ!
種類や大きさにこだわらなければ、どこでもモンステラは手に入ります。あっちこっちへ伸びていくのもかわいらしい姿ですし、記したように、高い場所へあげてしまえばスペースは気になりません。
なにしろ美しい容姿ですし、生命力にあふれていますから、窓に向かって光に透けているシルエットを見ると元気をいただけます。
インテリアグリーンの最初の一歩として、お部屋にお迎えするのに最適だと思います。
一回目が、こんなに長くなるとは、、、で少々ヘトヘトです。
愛してやまない巨大デリシオーサ。同じお気持ちの方がいらっしゃるだろうと思って、いろいろ説明したくなってしまいました。本当に元気になりますよ。一般家屋の室内で私のように育てることはできますから、是非お迎えしてくださいね。